無風を待つ人の記録

風に流され生きてきた 風が止んでも生きていたい

Ruslana "Russian Rapunzel" Korshunova


カザフスタン出身のモデル、故Ruslana Korshunova。


その一度見たら忘れられないロングヘアーから「ロシアのラプンツェル」の異名を取り、15歳で華々しくデビューを飾った後、2008年、21歳の誕生日を迎える数日前に、ニューヨークのアパートメントの9階から転落死。背景には未だ不可解な点が多いそうだが、自殺と見られている。詳細はWikipediaに。




画像の引用は下記サイトから。


>> Girl With Incredible Hair
>> FanPix.net - Ruslana Korshunova Pictures


私はここで見たポートレートインパクトでまずこの方を知り、その2分後に記事本文で彼女の死のことを知った。
モデル/ファッション周辺は人並み以下のアンテナしか持たないので知らなかったのだけど、当時は相当話題になってたろうと想像する。検索したら案の定traveling with the ghostさんが追悼記事を書いていた(ずっと購読しているブログだったけど、ほとんど記事を追えていなかった時期のポストなので未読だった)。引用されている作品もまさにさっき自分が見ていたものだ。


被写体/作品ともに、素敵なポートレートに出会えたことは幸運だと思うのだけど、複雑な気持ちになる。これで記事を書こうと思ったとき、その対象の死を含めて好奇の目を持って眺めてしまっていることを自覚して、そういう己の姿に内心軽く引く。ネットのハゲワシと呼ばれるような下世話な人々にはなりたくないと思いながらそれでもそこに同化してしまっているようで、どうも純粋な気持ちを持てない。何年もこういうブログを書いてて今更こんなことでどうするのとも思うけど。

こういった追記が必要になってしまう出来事などいったい誰が望んだというのだろう。彼女か?だとしたらそれはあまりに軽率な考えだ。いや、考えだったと言わなければならない、そんな言い回しが必要な出来事など起きなければいい。だけどそれは起こってしまった。近しい者ではない、海を越えた遥か彼方の有名人に起きた出来事なのだが、こういう訃報に接するとやはり悲しい。

traveling with the ghost: Craig McDean × Ruslana Korshunova 追記部分より引用)


そういう心境の私が今知ったばかりの人に向かって下手な追悼文を書くのも白々しく映るだろう。その意は心中に留める。でも、たとえ、人に興味を抱いた2分後にその訃報に接したという出会いであっても、上に引用した点では同じ心境だ。cha cha 2000さんの言う通り、誰も望まないことが何故起こってしまうのだろう。私は下世話な精神も(残念ながら)捨てきれていない俗物であることが今よくわかったけれど、でもやっぱりやっぱり悲しいものは悲しい。それの何がいけないのだ。