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無風を待つ人の記録

風に流され生きてきた 風が止んでも生きていたい

Johnny Cash - Hurt


Johnny Cash - Hurt


20世紀を代表するカントリーロックミュージシャン、故ジョニー・キャッシュによる、Nine Inch Nailsのカヴァー曲。


感動する曲とか泣ける曲とかそんなレベルではなく、圧倒され、「言葉を失う」という表現がここまでぴったり来る曲に、今までどれだけ出会ったことがあるだろう。
これはそういう次元の曲。比喩でなく、一聴して鳥肌が立った。*1


フラッシュバックする昔の姿と、現在の彼の表情に刻み込まれた皺の一つ一つが、人生の終局点を迎えつつある一人の偉大なカントリーロック歌手の足跡を浮かび上がらせる。それに加えて歌詞が、カバー曲(それも世代もジャンルも全く異なるナイン・インチ・ネイルズの)というのがちょっと信じられないくらい、重みと凄みを増して完全に「彼の言葉」と化している。


恥ずかしながら私は今までこのPVはおろかジョニー・キャッシュという歌手の曲を聴いたことがなくて(昔のカントリーのひと、という程度の認識だけあった)、先日たまたまYouTubeでオリヴィア・ニュートン・ジョンを観ていたときに、「カントリー・ロード」つながりのジョン・デンヴァー経由でこの人の若かりし頃の映像を観て、その無茶苦茶渋く深いバリトンにやられて興味を持ったのが最初のきっかけ。それで、当然の帰着というか、他のも聴いてたらこの曲に行き着いた。


ジョニー・キャッシュを今までまともに知らなかったという自分でさえ「この1曲」の持つ圧倒的な何かに打ちのめされている。況や、彼の半世紀に亘る歩みを知っている方に於いてをや。


ジョニー・キャッシュはこの作品を収録した翌年に他界した。

What have I become
My sweetest friend
Everyone I know
goes away
In the end
And you could have it all
My empire of dirt
I will let you down
I will make you hurt

If I could start again
A million miles away
I would keep myself
I would find a way


原曲を書いたナイン・インチ・ネイルズトレント・レズナーによるコメントも非常に興味深い。
こちらのブログで紹介されているので是非ご一読をお勧めしたい。


その他参考ブログ:
>> YAMDAS現更新履歴 - ジョニー・キャッシュの「Hurt」のビデオを観て、震え、泣く
>> 大正おかん座 - PV ジョニー・キャッシュ - "Hurt"
>> Kemji's weblog--wataridori日記-- - ジョニー・キャッシュのPV「Hurt」に感激する

*1:曲ももちろんだけど、PVと合わせての完成度が凄まじく、2005年にイギリスで「歴代最優秀ビデオ・トップ20」の第1位を獲得したというのも完全に納得せざるを得ない。→参照: ガーディアン紙によるソース記事